知ってほしいこと

フィラリア症と予防前に検査が必要な訳

フィラリア症とは蚊によって媒介されるフィラリアという寄生虫が心臓の右心房と肺動脈という所に住み着く事でおきる病気をいいます。

 

 

図の様にフィラリア予防とは薬で蚊に刺される事を防ぐのではなく、イヌの体内に既に入り込んだ幼虫を1か月に一回まとめて駆除し、心臓にたどり着く事を予防することです。

 

フィラリア予防薬投与期間

 

雪が降るほど寒くなってからも飲まないといけないのはそういう訳です。『掃除のための薬』と考えると蚊がいなくなってから飲む薬は一年の総仕上げ、年末の大掃除のイメージを個人的には持っています。集大成ですね!せっかく頑張ってスタートする予防ですので、最後まで走り切って下さい。

フィラリア予防薬は種類により差はありますが体内では数時間以内に目標濃度に達して大体24時間もすると半分以下の濃度まで排泄されます。ですから効果は飲んだ日しか続きません。1か月に一回の虫下しと思って頂ければと思います。一回分は必ずその日のうちに飲ませ切ってください。

 

◯フィラリア予防前に検査が必要な理由

その年最初のフィラリア予防薬を飲む前には血液検査が必要です。先に述べた様にフィラリア予防薬は体内で幼虫を殺すお薬です。まず通常はちゃんと駆除できているはずですが、万が一生き残った幼虫が心臓にたどり着いて成虫となり、それがたまたま雄雌揃っていると卵が産まれ,孵った幼虫(これがmfです!)が血管の中にいる状態で薬を飲んでしまうと大変な事になります。
予防薬により全身の血管の中でmfが大量に死んでしまう事で宿主であるイヌに危険が及びます。

検査の目的は去年の予防が効果的に行われた結果、今現在体内にフィラリアがいない事を確認するものです。

大事なワンちゃんを守る為に行う予防をさらに安全に行う為にも検査は必ず受けて下さい。検査は少しの血液を採り、親虫の抗原検査と血液中にmfがいない確認を行います。15分位で結果が出ます。
例えば、去年飲ませ忘れたり、時期がずれて気づいたら余っていた、というお薬がお手元にある場合は尚の事、検査が必要ですが、そのお薬は使えますのでその旨をお伝えください。検査前に勝手に飲ませ始めるのは大変危険ですから絶対おやめください。

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